■ 2002年12月27日(金)

  コンサルタント 「本物と偽者」 さらに戦略コンサルタント


  ITコンサルタント2氏との巷話 
 


  年の瀬も押し迫った新宿での夜、ITコンサルタントとして最前線で活躍されている2氏(お二人とも海外経験をもつEPSONのOB)と懇談の機会を得た。

 なつかしさとコンサルタント業界の生の情報交換をしたいと思い参加した。私を含め3人の会であったが、まず1人目はT氏。中堅製造業向けのITコンサル、ITソリューションを提供する業界トップ企業に属する。もう一方はさらにビックカンパニーを顧客とする、最近別コンサル企業と合併し社名を変更したこれまた業界トップ企業に属するシニアマネジャーM氏である。

 昔話の後、コンサル実態の巷話に。
ここ数年。製造業の革新の中でERP(EnterpriseResourcePlanning)での基幹システムを再構築し、製造自身の変革または海外拠点統合を達成する企業が急増している。両氏ともこの最前線で大活躍中であり、いくつもの企業再生に貢献されている。
 その中で表題の「本物と偽者」論である。コンサル業界の一般裏話かどうかはよく判らないが、業界急成長の中であの人は本物、あのマスコミでも顔を出す人は偽者・・・・の人物評価があるらしい。急激な事業拡大の中でコンサル業界においてもプロフェッショナルでなくにわか仕立てのコンサルで顧客に適格な企画提示、説得できないどころか業務知識すら乏しいようである。これを「偽者」と称するようである。
 旧来、システムエンジニアにおいても会社名でなくSE個人との信頼関係で業務が行われている時代があったがこれと同様でコンサルの今の時代はまだまだ個人に依存している時代だと言うことができるであろう。


 ITプロフェッショナル(日経BP)に、「戦略コンサルタント」なる記事があった。経営ビジョン、経営戦略、組織設計、販売戦略、買収戦略、人事戦略、研究開発戦略、意識改革などのテーマで経営者自身が顧客で
 @百ミツの鉄則
 Aタテ・ヨコ思考−時間、視座、アナロジーの3軸
 B「だから何なんだ?」X 3
の思考を持ち、問題の本質を捉え、通常の3倍のスピードで仕事をこなすコンサルタントを言う。当然のことながらコンサルフィー人月単価も400〜600万円にも達するようである。

 弊社も領域・課題解決レベルでは、これを実践している訳であるが、企業の対価に対する支払能力からして雲上の世界であり、さらにITコーディネータの現在時価とのギャップは驚愕の実態である。

 まとめになるが、弊社は偽者でないことは保障できるが絶えず本物への努力は今後とも必須。対価方式についてもまだまだ試行の段階である。言えるのは顧客にとって最大限の便益に向けて何が提供できるかを 日々問いただす研鑽を継続するのみである。

                                村田

-P.4-

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